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2012年12月30日 (日)

男の行方

「下人の行方は、誰も知らない」

ご存知、羅生門のラストです。なんとも味わい深い結びですね。冷たい雨の降る闇の中に消えていった男の行方に思いをはせずにはおれません。
しかし、この話の下敷きになった今昔物語集の一編では、一応男のその後はわかるのです。
今昔物語集の巻第二十九に収録されている、「羅城門の上層に登りて死人を見たる盗人の語、第十八」がその元ネタです。
大筋は芥川のものと大差ありません。
その最後に、「この事は、その盗人の人に語りけるを聞き継ぎて、かく語り伝えたるとや。」とあります。
なんと、この話をだれかに語ったのは羅生門(羅城門)で盗みをはたらいた当の下人自身だったのです(笑)

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