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2012年8月20日 (月)

OK Pilot JIMMY 3

JIMMYのフライトインプレッションです。

これから同型機を作って飛ばすという人はほとんどいないと思います。ほとんど自分向けの記録です。

重量 460g(説明書:500~600g)

ショックコードで60mほどランチしてテストしました。ランチ特性は優秀。
風速2~3m。

(性能)
滑空性能は形状から予想できる通り、たいしたことはありません。
これは予想通り。しかしけっして劣悪ではありません。十分楽しめる性能です。
失速は穏やかで、翼端を落とすことはありませんが失高は大。

(性質)
驚いたのが速度のピックアップがやたら良いことです。
ズームが良く効くのに気付いて、ちょっとスピードを出してみるとよく乗るのでびっくり。
ちょっとしたアクロがしたくなります。
しかし尾翼が弱いので破壊を恐れてあまり速度を出さず、おとなしめの宙返り等にとどめました。

速度のピックアップが良いのは入門機としては欠点になります。
「グライダーらしい飛行」の練習には良いのですが、操縦訓練には厄介な性質になります。
ヨーロッパ製の入門グライダーの胴体にステップがついていたりするのは高速性能を悪化させるためじゃないかと思うことがあります。

安定性ですが、中央上半角のない機体にありがちな細かなヨーが出ます。
また翼端上反角部の長い機体にありがちですが、外乱に敏感です。これはサーマルを見つけるという点では長所になりますが。

(操縦性)
操縦性ですが、
これまた中央上反角のない機体の常で、ラダーを切って一拍置いてからロールが始まります。
初心者はこの間に大きくラダーを切りすぎますので、一拍おいて一気にロールが始まります。この性質は好ましいものではありません。
少し切ったら即座に少し効く。これが重要です。
中央上反角のついた二段上反角の機体を勧める由縁です。
またラダーの効き自体も不足です。効かないと思ったらまずダウンを突いて速度を出す必要があります。

ピッチは説明書の舵角では効きが緩慢です。
これも大舵の原因になります。これはコードの短いエレベータに起因すると思われます。

ふらふらと偏揺れするため直線飛行は難しいですが、ひとたび定常旋回に入れてしまうとすばらしい性質を示します。
テスト飛行でも二度ほど比較的低空(15m程度)からサーマルを拾ってゲインできました。

総じて、現在の水準では初心者にお勧めできる機体ではありませんでした。
主に安定性や操縦性、そして速度が出やすいという性質の観点からです。
古い機体に優れた性質を求めることは酷ですが、アメリカの定番グライダーの中には古くとも飛ばしやすい名機と言われるものがあります。
残念ながらJIMMYはそれに並ぶものではなかったようです。

JIMMYは山で飛ばしたらおもしろそうではありますが、尾翼が脆弱なためこれもまた難しいでしょう。

上記の欠点は改造でいくらか緩和できそうです。
この機体を入手して作る人はいないでしょうが、一応似た性質の機体に対する案として書いておきます。
1.翼端を1リブ分短縮する。翼端上反角部が長すぎます。ただ性能は当然低下します。
2.中央に上反角を付ける。ただし、この機体には中央にリブがありません(ゴムがかかる位置にあります。)。
製作後の改造は困難なので、製作時から改造するほうが良いでしょう。
3.3㎜バルサ板から尾翼を製作する。ビルドアップ尾翼は材料が細すぎて脆弱です。
4.速度の乗りが良すぎる点については簡単な改造法は思いつきません。他の機体で入門してください。

なおカブ黄主体の視認性は良好でした。

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コメント

スカイエコーが発売された1981年頃、館林さんがラジコン技術に書いていたのは、

確か、

(1)安価で製作が容易。
(2)低翼面荷重で低速飛行させ、サーマルに乗せやすくする。
(3)(当時としては)高価で長いハイスタート(エアトロニクスのヘビーデューティー、サジカルチューブ30m+テグス100mなど)ではなく、安価なゴムとテグスで曳航できる。

というようなことでした。
当時は、まだサーマル機は軽翼面荷重で、滑空比よりも沈下率重視でしたね。フローターとか呼ばれていたような。まだ10%〜12%の厚翼のグライダーが多く、自分はオリンピックIIとか、ドリフターIIを飛ばしていましたね。

現在のDLG、F3B、F3J機からすると、隔世の感があります。特に、1.5m、250g前後のDLGが、5m/sの風でも進むのは、かつては考えられなかったことです。ずいぶん、進歩したものですね。

投稿: cvlex | 2012年8月20日 (月) 21時44分

こんにちは。
ラダー旋回の何たるかを知る舘林さん設計のグライダーはいつか飛ばしてみたいと思っています。

飛行機経験者がグライダーに移行するのはよく見るのですが、たまにグライダーで入門したいという人に出会うと、何を勧めるべきか大変迷うのです。

私はその後動力機の方に目が向いてしまい、このJIMMYの次に触れたグライダーはずっと下って京商ストラトス(最初期のもの)でした。

実は今回組み立てたJIMMYにも平ゴムのハイスタートが同梱されていました。

投稿: うえの | 2012年8月21日 (火) 00時31分

グライダーの入門機、むずかしい問題ですね。
これまで、何人か、グライダーを始めたい、という人に会いましたが、最近は、ベテランが必ず付き添う、ということを条件に、スパン1.5m前後の安定性が高い電動グライダーあるいはスパン1m前後の高翼電動スポーツ機を勧めることが多いです。

理由は、上空で練習する時間が多く取れることと、エレベーター操作がそれほどシビアではないからです。DLGやハイスタート曳航のグライダーでは、すぐ降りてきてしまうので、初心者には練習する時間が限られてしまいますし、エレベーター操作がむずかしい、と思います。

余談ですが、自分は平日にフライトすることがあるため、定年後にグライダーを始めたいという、65〜70才の人に遭遇することが多いです。

投稿: cvlex | 2012年8月21日 (火) 20時30分

わたしの信じる近道も動力機→グライダーなのですが、趣味のことなので入門方法に強い希望がある場合はかなえてあげたくなるのです。

アメリカには2mのEPP製ラダー機という理想に近い入門グライダーもあるのですが、これをショックコードで満足いく高度まで上げるには飛行エリアが広くなければいけません。

また飛行指導のために、上級者は2m程度の電動ラダー機あたりを持っておくべきかもと思いました。

投稿: うえの | 2012年8月21日 (火) 23時23分

以前は100m超のショックコードが張れる場所がありましたが、現在は使えなくなりました。そのため、現在は電動グライダーかDLGに限定されます。

DLGを見て、「やってみたい」という人がいますが、最初からDLGはなかなか敷居が高いと思います。ラジコンを知らない人は、どうも、動力機よりもDLGの方が低速で普通に飛んでいるだけなので、操縦も簡単だと思ってしまう傾向があるようです。微妙なエレベーター操作がむずかしいことは、なかなか理解してもらえません。

機体も問題で、入門向けの、そこそこの性能で安価なDLGがありません。そのため、自分のグループでは、ベテランが飛ばさなくなった一世代前のDLGを、初心者に安価に譲る、ということが多いです。

投稿: cvlex | 2012年8月22日 (水) 08時34分

おっしゃるとおりで、DLGはその難しさを使えるのが大変ですね。
何しろ手でぽいと投げて手でつかまえますので、見てる分には簡単です。

海外には安価なDLGもあるのですが(現地価格で2万円程度の直貼り機など)、製作がやや難しかったりするなど少なからず欠点を抱えている場合があります。

お下がりはメカを積む経験が出来ないのが難点ですね。
次のステップで高性能な機体に下手なメカ積みをしてしまってもったいないことになりかねません。
メカ積みがDLG製作のほぼすべてですから、安価な機体でぜひ自らやってほしいところです。

投稿: うえの | 2012年8月22日 (水) 10時07分

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