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2010年12月 2日 (木)

模型と実機の架橋

世界初のFRP製グライダーは、1957年に作られたアカフリーク・シュツットガルトFS-24フェニックスです。アカフリークとは大学学術航空集団とでも訳しましょうか。ドイツ国内の多くの大学に置かれている航空機研究開発グループです。

フェニックスは初めて機体のほぼ全てをFRPのシェル工法(主翼はバルサコアサンドイッチ)で製作され、グライダーの製法に革命を起こしました。圧倒的に滑らかな表面が実現し、層流翼の真価が事実上初めて発揮されることになったのです。
ご存じのように現在製造されるすべての競技用グライダーはFRPで作られています。
(最近の機体はサンドイッチのコア材をバルサより経年変化に強い合成素材としています)

このフェニックスを製作した主要なメンバーは、ヘルマン・ネーゲレ、リヒャルト・エップラー、そしてルードルフ・リントナーでした。

フェニックスは実験的な意味合いの機体でしたが、彼らは後にフェニックスの量産型といえるフィーバスを設計し、ベルコウで製造されました。

さてフェニックスからさかのぼること3年、リントナーはフリーフライトの模型グライダーの競技会で優勝しています。またネーゲレとエップラーも模型に通じた人物でした。

エップラーはこの後、シュツットガルト大学工学部の教授となり、学部長を20年勤めました。その間流体力学における数学的手法を専門とし、多くの翼型開発に尽力しました。

模型グライダーを楽しむ多くの人はエップラーという名に聞き覚えがあることでしょう。
たとえばE387は多くのモデルに用いられたほか低レイノルズ数用翼型のベンチマークとして多くの研究の対象になりました。
彼が模型用にデザインした翼型の多くは後のより新しいものに置き換わりました。しかし穏やかな性質が特徴のE205のように、未だに初中級者用に好適とされているものもあります。

実機の方では、上記のフェニックス、フィーバスの他グロプ社の全てのグライダーにエップラーの翼型が使われています。
RCで有名なものではG103ツインシリーズや単座のG102アステアシリーズ、モーターグライダーのG109です。

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