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2008年10月 7日 (火)

Vカットレスヒンジ

A4l1004a エルロンのVカットレス・ヒンジはこのようになっています。
重大な弊害はないようですので公開してみます。

この方式の第一のメリットはカッターを入れる手間が少なくなることで、これにより見た目がきれいに仕上がります。
抵抗が減少するかもしれませんが、どの程度の効果があるのかはわかりません。
若干風切音が減った気もしますが、同じ翼で比較したことはありません。

もう追随されている方がいるようですが、デメリットもいくつかありますのでご注意ください。
気に入らない場合、後からVカットに戻すことは一応出来ます。

施工手順
①ヒンジラインを切る(私の場合、スキンに対して垂直)。
②ヒンジラインから前方に向けて浅い角度で、コアに深さ2~3ミリ程度の切り込みを入れる(ヒンジライン幅一杯にわたって)。
③ヒンジライン前方のコアを何らかの道具で圧縮する。足りなければ折ったペーパーを入れて削る。
④ヒンジラインの舵面側上端を圧縮する(ヒンジライン下に潜り込ませるため)。
⑤エルロンを上げてみて、③を繰り返して必要な舵角を確保する。

A4l1004b A4l1004c A4l1004d

上側への動作角は2枚目の写真より少し多い程度で、大きくはありません。しかしこの機体はエルロンディファレンシャルがほとんどないので、下がる側への動作も手伝ってさほど不足は感じません。

余談ですが、最近の実機のグライダーにはエルロンディファレンシャルのない機体が存在します。しかも、着陸モードでかなり大きな角度で両エルロンが(フラップに連動して)下がっていても、操舵に何の問題もなかったというのです。性能評価を行ったデレク・ピゴット氏も大変驚いたと記しています。
ほとんど全ての実機グライダーは、角度のついたベルクランクによってエルロン差動を設定しています。
この機体はきわめて特異な例ですが、翼型等によってはディファレンシャルがあまり必要ない場合もあるのかもしれません。

ただし、本機(A4L)においてディファレンシャルがほぼ不要な理由はおそらくこれとは異なります。翼端側がほとんど動いていないため、アドバースヨーが少ないからです。
ラダーが不要とまでは言いませんが。

A4l1004f

翼下面です。この機体に限らず、全ての直貼り機のヒンジラインはこのようにウェットフィルムでシールしてあります。これは空気のリークを防ぐおまじないです。上下面間の空気のリークは実機においてはかなり大きな効率低下を招く要素とされています。
沈下率にして数%の違いが生じる場合もあるようです。
たぶんブラインドテストをしても体感できません。しかし、リークが良いことはありえませんし、薄いウェットフィルムを貼っても有害ではないと思うので全ての機体に施しています。

この機体はエルロンホーンを舵面端に設置しています。端に設置する場合は芋付けできません。グラスで補強してください。

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