« 人形製作2 | トップページ | おいしいいただきもの »

2007年5月 3日 (木)

日飛ピラタスB4

B40705a

過日、実機の日飛ピラタスB4-PC11AFの主翼内を覗く機会がありました。B4はスケール機がお好きな皆さんにはおなじみの機体だと思います。私が見た機体は日本でライセンス生産されたものです(ときにB4のBはもともとこの機体を設計製作したバステン社を表します)。

この機体は金属製です。一般的な小型動力機と同様ジュラルミンで作られています。さて、B4はNACA(NASAの前身)の6桁台の層流翼を採用しています。層流翼といっても後縁まで層流が保たれるものではありません。優秀な再現性の主翼でも上面でコード長の半分強~7割弱、下面で8割がたというところです。そこで層流翼は製作時にいかに精度を出すかが、どこまで(表面後方まで)層流を維持できるかのポイントになります。

B4は翼のスキン(厚さ0.8mm)をあらかじめ翼型に曲げ加工しており、このためフラッシュリベットでスキンと結合される金属リブは比較的少なくなっています。フラッシュリベットで止めるとはいえ、金属のリブは表面の波うち(ウェビネス)を生むので好ましくありません。一方で翼内には黒いPVC?のフォームで成型されたリブが金属リブの間に並べられています。これにより少ない金属リブを補って翼型を保持しているわけです。

今回翼内を覗けたのは、B4に出された耐空改善通報に従って点検孔を新設する等の工作中であったためです。主翼下面スキンの一部にあらたに丸孔をあけて、スポイラー駆動機構を一部修正する必要が生じたのです。金属の機体表面に新たな穴を開けるというのは以外に面倒くさい作業だということでした。

作業を終えたB4は近日耐空検査を受け、近くアクロバットの展示飛行を行うということです。

ところで実機のグライダーの構造はさまざまです。B4やブラニクといった機体は金属製ですが(ブラニクは一部金属枠組み羽布張り)、ほかに木製や(繊維強化)プラスチック製、およびそれらの混製があります。RCではプラスチック製や木製がほとんどで、金属のRCグライダーはおよそ見かけません。
そのほか胴体に関しては金属パイプの溶接で組んだ骨組みに羽布を張ったものがあります。クラフトるうむ社屋に展示してある複座の実機、シュライハーK7もこのタイプです(主翼は木製羽布張り)。羽布はシーツのような綿の布です。これをドープで固め、ウレタン塗料を塗ります。RCでも絹張りドープ仕上げは用いられますが、違いはドープサイザーを使わない点です。実機は頑丈な骨組みの上に高い張力で羽布をピンと張るため、ドープの縮みを抑えるドープサイザーは用いません。

金属機は模型との接点があまりないのですが、木製機やプラスチック機は模型との共通点を多く見出せます。機会があれば是非ご覧になってみてください。

(追記)
写真はモーターグライダーで曳航中のB4(文中の機体)。

|

« 人形製作2 | トップページ | おいしいいただきもの »