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2007年2月16日 (金)

HL-1DLA3

Dla3

 現在主力の競技用DLGです。純粋な競技用で、遊びでの出番はまれです。

 逆に飛行機会が最も多いのは最古参のDLA(1)で、こちらの搭載電池は4代目です。この機体は2サーボのラダー機で、飛ばしていて使う神経が少なく、わたしにとっては純粋に空気とのコンタクトを楽しむ要素が多いのです。DLA3は操縦の易しい部類の機体ではありますがそれでも滑りに気を使い、速度とキャンバーに気を使い、ランチでの高さにも気を使う必要があります。これを楽しむほどの余裕はなかなか持てません。

<概要>

 DLA3はランチ高度の優位と進入性を意識した高速よりのセッティングを主眼に置いた機体です。バラストを搭載しなくてもある程度の風の中で戦える機体を目指しています。そもそも無風・サーマルなしという条件はまれですから、そのような場合の沈下勝負は高さで何とかすればよいという割り切った思想です(ただし本機は実際競技で無風条件に遭遇しました)。

 5機ほど作られたようですが、すでに製作元は新型に取り掛かったようです。私の個体はパイプと垂直尾翼の剛性に不満があり、パイプを交換するまで肝心のランチ高度が出ませんでした。改造後は目標のRadinaを超える高度が出ているようです。

 主翼、胴体ともほとんどアラミドで構成されていますが、私はこれが好きではありません。完成後の保守においてもきわめて扱いづらい繊維です。胴体は軽量な電池を搭載するため長く、側面に独特のバルジが形成されていて剛性にすぐれています。しかしメカの搭載方法は選べません。

 翼型はNonoさんによるもので、6%以下の厚みになっています。成型デフォルトでネガティブキャンバーとなっています。最も抵抗が少なくあるべき状態に合わせてあるわけです。主翼面積はDLA2より減少しています。これによりランチの振りぬき感が大幅に向上しました。私の機体は尾翼台座をネグることでランチの特性を改善しています。この方法は今後全ての機体に取り入れたいのですが、可搬性は大きく損なわれます。

 尾翼はバルサ製を採用しています。尾翼リンケージは実績のあるPE糸です。ただし、糸リンクを用いた場合にはパイプ内をバラストルームとして使うことができません(標準はパイプ内がバラストルーム)。バラストルーム(最大30g)は別に作られています。

<飛行>

 高いランチ高度と高速性能の点にアドバンテージがある反面、浮きでは前作DLA2に劣ります。旋回性はDLA2のようなラダー機的イージーさはありませんが、うまくラダーを使いこなせばDLA2よりもくるくるとよく回ります。好評の低空での粘りは実はこの旋回性によるところが大きいのです。この美点は沈下率を補いうるものです。しかし、多くの人に受け入れられるという点ではDLA2の容易さの方が勝っています。設計者の岡本さんとしても、最終的にはDLA2の旋回の容易さを好んだようです。わたしもそれに賛同します。操縦の容易さは貴重な脳の能力リソース活用に資するもので、特にそれは余裕のない競技において重要です。技量を要求されるとんがった能力は本番で発揮されるとは限りませんが、操縦の容易さは競技においても必ず常にその効能を発揮するからです。

<評価>

 いろいろな意味で試作機の範囲を抜け出ていません。しかし価値のあるチャレンジだったと言えるでしょう。

DATA

Span: 1496mm
Length: 1200mm
Weight: 297g
Airfoil: Nonoshita 6%
Servo: four C0714W
Battery: 160mAhNiMH(up to 45min.)

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2007年2月15日 (木)

ASK-18

昨年製作したASK-18について加筆再掲します。

◆インプレッション◆
レーデルモデルの絶版。よく雰囲気を出したかわいらしい機体です。
ミニショックコードで60mほど高度をとって遊んでみました。
悪性のスピン癖はなく、転んでも手を離せば即座に回復します。
失速特性も穏やかです。平地でもなんとか遊べる程度の滑空性能です。
フックはタイヤがあるため実機同様オフセットされていますが、曳航には何の対策も必要ありません。
スポイロンがよく効き、着陸は楽です。
サーマルへの反応はよく、入ったとすぐにわかります。緊張感なく遊べて飾れる小型スケール機です。

以下加筆

 この機体は平地の狭いエリアで遊べるスケール機を探していた頃、クラフトるうむの倉庫で発見して強奪してきたものです。軽量化に気を配ってかなり改造しましたが、先に掲載したスカイラークと比べると平地で遊ぶにはスペック的に厳しいことがよくわかると思います。それでも当時はなんとか飛ばせるもんだと思ったものでした。
 現在はクラフトるうむの展示スペースで保存されています。

Data
span: 1600mm
area: 14dm^2
all up weight: 535g
airfoil: Clark Y mod.

060326s 060326u 060326x

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本日のBGM

・グリンカ 「ルスランとリュドミラ」ほか
 イーゴル・マルケヴィチ指揮コンセール・ラムルー(グラモフォン)

 硬質な演奏が心地よい緊張感をもたらしてる…ような。

・シュトラウスものなどをいくつか
 ルードルフ・ケンペ、カルロス・クライバー、クナ盤など。

 ケンペはディナミーデンがお気に入り。クライバーは天体の音楽が最高。

・藤本恭子 「私の中の宇宙」

 片づけ中に見つけて懐かしかったので。

・ROCKY CHACK 「リトルグッバイ」

 せつなきもちいい。「TIME」の改題、かな?

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2007年2月14日 (水)

カーボンロッド・スパー

 最近のDLGにはカーボンロッド(pultruded rod)を用いてるものを見かけます。カーボンロッドは直線かつ均質なドライカーボンなので、ロービングをレイアップするなどの方法に比べて安定した強度のスパーを構成することが期待できます。

 カーボンロッドをスパーとして用いる方法は実機においても用いられています。この方法は、私が調べた限りでは無尾翼機で有名なアメリカのMarskeが始めたものと思われます。実機では直径3mm程度のカーボンロッドを40本以上束ねて樹脂で固め、これで上下のスパーフランジを形成します。スパーウェブは通常のフォームコアサンドイッチを用いるようです。Marskeの機体のほか、同氏によるGenesis2、さらにGenesis2を製造したAB Sportinė aviacijaのLAKシリーズにも同様の工法が用いられています。

 ところで、DLGで用いられるカーボンロッドは片面1~2本が多いようです。これではスパーフランジとはいえません。ロービングに比べて表皮に触れる面積が極めて小さくなってしまいます。応力を分散させるという観点からは問題があるように見えて、若干心配になってしまいます。どうなんでしょう?

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2007年2月12日 (月)

スカイラーク

061223aWest Wings(UK)
Slingsby T.37 Skylark 1

Data
Wing span 1820mm
AUW 507g
Area 26dm^2
plofile E205(?)

概要、製作、飛行、評価の順に記載します。

<概要>

 最近一番活躍してるセミスケールグライダーで、英国製キットから製作したものです。ヤフオクに同じキットが出品されているようです。

 実機は英国でもっとも早く層流翼を取り入れた量産シリーズ機です。ただし、この1型は数機の生産にとどまりました。実機のスパンは14m弱であり、胴体は戦前の練習機プリフェクトの流用となっています。スパンが小さくても層流翼の効果で競争力のある機体が作れると見込まれたのです。
 本機の胴体は角ばっていて、後半がトラス羽布張りとなっています。2以降のシリーズは流線型の木製胴体となり、主翼幅も拡大されています。スカイラークシリーズは4まで続き、その後ダート15/17に主力競技用機の座を譲ることになります。

<製作>

 さて、キットはレーザーではなくNC加工がなされているちょっと珍しいものです。リブなどの合板部品はコンピュータ制御ドリルで抜かれています。

 ドリルで抜いているということは、切削加工された角が円弧状になっているのです。たとえば、リブのスパーが刺さる部分は角が四角く抜かれるべきですが、角が丸く残っています。
 これを全部カッターできれいな角に仕上げてやる必要があります。とは言ってもレーザーカットでも切り残しの世話は必要なので、大した差はありません。また、リブがベニヤというのは作りやすくてよいと感じました。

 製作はバルサキットの経験があれば比較的簡単な部類です。
 注意点がいくつか挙げます。
①ウェブを追加した方がよいでしょう。ヒノキスパーは丈夫ですが、剛性が足りないのでそのままではよくたわみます。わたしは1mmバルサでスパー後部にウェブを追加しました。
②尾翼類は薄く、しかも軽いバルサが使われています。良いことなのですがやや華奢なのでしっかり作り、不安な部分は補強したほうが安心です。
③フックを追加するのは意外に難です。スキッドを胴体内から押さえるように工夫するといいでしょう。具体的には胴体内にグラスを貼り、その上からベニヤ材などを貼り付け、上からスキッドまでネジを貫通させてスキッドを固定します。そうすればスキッドにフックを設置できます。
④メカは前へ前へ!ラダーは糸でリンクするのがおすすめです。
⑤図面の重心の指示は適切なので初回は守るといいでしょう。私はそのまま飛ばしています。
⑥主翼は標準がゴム止め(!)です。ネジ止めにするには加工が必要です。
⑦主翼は左右を接着してしまうので、車の都合で分解が必要な人は改造要ですね。

<飛行>

 ショックコードはチューブゴム(外径7mm内径5mm)12m、テグス10号30mの短ショックコードを主に用いています。さらに1サイズ小さい、外径5mmのゴムでも上がります。風があるときは弱いゴムの方が空中で伸ばせるので高度が取れます。

 この手の機体は滑るので、ラダーにジャイロを搭載しています。これが実に効果的です。エルロンの弦長が小さいので、エルロンの効きは「まったり」です。荒れているときはガバっと使う必要があります。
 全長が短めなのでピッチはしっかり管理したいところです。基本的に安定していますが、うまく飛ばせばさらにビンテージの雰囲気を良く出せます。
 ショックコードで安心してランチができる機体です。空中ストレッチも楽にこなします。ストールは穏やかですが、スピンには意図すれば入ります。ただし手を放せば1/4回転でおさまります。
 滑空性能は60mの高度から1分半というところです。滑空比は最新DLGの半分強ってところでしょうか。高速性能は見た目どおり、劣悪です。実機らしい速度までしか出ないとも言えます。遊べないかと言われれば、じゅうぶん遊べるレベルの性能です。サーマルをとることが楽しい機体です。流されると帰って来るのに苦労するので注意しましょう。

 ブレーキはスポイロンを80度跳ね上げればじゅうぶんすぎるほど効きます。しかし、フォワードスリップが強烈に効くので、ビンテージスケールフライヤーとしてはぜひマスターしたいところです。

<評価>

 作りやすさ、飛ばしやすさ、扱いやすさを備えた程よいサイズのセミスケール機です。短ショックコードで平地から気楽に遊べる小型スケール機は、実はとても貴重なのです。人に強く勧めるものではありませんが、私はとても気に入っています。

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